3編01章01節

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民法第一編第二編第三編(明治29年法律第89号)

第三編 債権

第一章 総則

第一節 債権ノ目的

第399条
  • 債権ハ金銭ニ見積ルコトヲ得サルモノト雖モ之ヲ以テ其目的ト為スコトヲ得

【参照】

第400条
  • 債権ノ目的カ特定物ノ引渡ナルトキハ債務者ハ其引渡ヲ為スマテ善良ナル管理者ノ注意ヲ以テ其物ヲ保存スルコトヲ要ス

【参照】

第401条
  • [I] 債権ノ目的物ヲ指示スルニ種類ノミヲ以テシタル場合ニ於テ法律行為ノ性質又ハ当事者ノ意思ニ依リテ其品質ヲ定ムルコト能ハサルトキハ債務者ハ中等ノ品質ヲ有スル物ヲ給付スルコトヲ要ス
  • [II] 前項ノ場合ニ於テ債務者カ物ノ給付ヲ為スニ必要ナル行為ヲ完了シ又ハ債権者ノ同意ヲ得テ其給付スヘキ物ヲ指定シタルトキハ爾後其物ヲ以テ債権ノ目的物トス

【参照】

第402条
  • [I] 債権ノ目的物カ金銭ナルトキハ債務者ハ其選択ニ従ヒ各種ノ通貨ヲ以テ弁済ヲ為スコトヲ得但特種ノ通貨ノ給付ヲ以テ債権ノ目的ト為シタルトキハ此限ニ在ラス
  • [II] 債権ノ目的タル特種ノ通貨カ弁済期ニ於テ強制通用ノ効力ヲ失ヒタルトキハ債務者ハ他ノ通貨ヲ以テ弁済ヲ為スコトヲ要ス
  • [II] 前二項ノ規定ハ外国ノ通貨ノ給付ヲ以テ債権ノ目的ト為シタル場合ニ之ヲ準用ス

【参照】

第403条
  • 外国ノ通貨ヲ以テ債権額ヲ指定シタルトキハ債務者ハ履行地ニ於ケル為替相場ニ依リ日本ノ通貨ヲ以テ弁済ヲ為スコトヲ得

【参照】

第404条
  • 利息ヲ生スヘキ債権ニ付キ別段ノ意思表示ナキトキハ其利率ハ年五分トス

【参照】

第405条
  • 利息カ一年分以上延滞シタル場合ニ於テ債権者ヨリ催告ヲ為スモ債務者カ其利息ヲ払ハサルトキハ債権者ハ之ヲ元本ニ組入ルルコトヲ得

【参照】

第406条
  • 債権ノ目的カ数個ノ給付中選択ニ依リテ定マルヘキトキハ其選択権ハ債務者ニ属ス

【参照】

第407条
  • [I] 前条ノ選択権ハ相手方ニ対スル意思表示ニ依リテ之ヲ行フ
  • [II] 前項ノ意思表示ハ相手方ノ承諾アルニ非サレハ之ヲ取消スコトヲ得ス

【参照】

第408条
  • 債権カ弁済期ニ在ル場合ニ於テ相手方ヨリ相当ノ期間ヲ定メテ催告ヲ為スモ選択権ヲ有スル当事者カ其期間内ニ選択ヲ為ササルトキハ其選択権ハ相手方ニ属ス

【参照】

第409条
  • [I] 第三者カ選択ヲ為スヘキ場合ニ於テハ其選択ハ債権者又ハ債務者ニ対スル意思表示ニ依リテ之ヲ為ス
  • [II] 第三者カ選択ヲ為スコト能ハス又ハ之ヲ欲セサルトキハ選択権ハ債務者ニ属ス

【参照】

第410条
  • [I] 債権ノ目的タルヘキ給付中始ヨリ不能ナルモノ又ハ後ニ至リテ不能ト為リタルモノアルトキハ債権ハ其残存スルモノニ付キ存在ス
  • [II] 選択権ヲ有セサル当事者ノ過失ニ因リテ給付カ不能ト為リタルトキハ前項ノ規定ヲ適用セス

【参照】

第411条
  • 選択ハ債権発生ノ時ニ遡リテ其効力ヲ生ス但第三者ノ権利ヲ害スルコトヲ得ス

【参照】