2編08章04節

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民法第一編第二編第三編(明治29年法律第89号)

第二編 物権

第八章 先取特権

第四節 先取特権ノ効力

第333条
  • 先取特権ハ債務者カ其動産ヲ第三取得者ニ引渡シタル後ハ其動産ニ付キ之ヲ行フコトヲ得ス

【参照】

第334条
  • 先取特権ト動産質権ト競合スル場合ニ於テハ動産質権者ハ第三百三十条ニ掲ケタル第一順位ノ先取特権者ト同一ノ権利ヲ有ス

【参照】

第335条
  • [I] 一般ノ先取特権者ハ先ツ不動産以外ノ財産ニ付キ弁済ヲ受ケ尚ホ不足アルニ非サレハ不動産ニ付キ弁済ヲ受クルコトヲ得ス
  • [II] 不動産ニ付テハ先ツ特別担保ノ目的タラサルモノニ付キ弁済ヲ受クルコトヲ要ス
  • [III] 一般ノ先取特権者カ前二項ノ規定ニ従ヒテ配当ニ加入スルコトヲ怠リタルトキハ其配当加入ニ因リテ受クヘカリシモノノ限度ニ於テハ登記ヲ為シタル第三者ニ対シテ其先取特権ヲ行フコトヲ得ス
  • [IV] 前三項ノ規定ハ不動産以外ノ財産ノ代価ニ先チテ不動産ノ代価ヲ配当シ又ハ他ノ不動産ノ代価ニ先チテ特別担保ノ目的タル不動産ノ代価ヲ配当スヘキ場合ニハ之ヲ適用セス

【参照】

第336条
  • 一般ノ先取特権ハ不動産ニ付キ登記ヲ為ササルモ之ヲ以テ特別担保ヲ有セサル債権者ニ対抗スルコトヲ妨ケス但登記ヲ為シタル第三者ニ対シテハ此限ニ在ラス

【参照】

第337条
  • 不動産保存ノ先取特権ハ保存行為完了ノ後直チニ登記ヲ為スニ因リテ其効力ヲ保存ス

【参照】

第338条
  • [I] 不動産工事ノ先取特権ハ工事ヲ始ムル前ニ其費用ノ予算額ヲ登記スルニ因リテ其効力ヲ保存ス但工事ノ費用カ予算額ヲ超ユルトキハ先取特権ハ其超過額ニ付テハ存在セス
  • [II] 工事ニ因リテ生シタル不動産ノ増価額ハ配当加入ノ時裁判所ニ於テ選任シタル鑑定人ヲシテ之ヲ評価セシムルコトヲ要ス

【参照】

第339条
  • 前二条ノ規定ニ従ヒテ登記シタル先取特権ハ抵当権ニ先チテ之ヲ行フコトヲ得

【参照】

第340条
  • 不動産売買ノ先取特権ハ売買契約ト同時ニ未タ代価又ハ其利息ノ弁済アラサル旨ヲ登記スルニ因リテ其効力ヲ保存ス

【参照】

第341条
  • 先取特権ノ効力ニ付テハ本節ニ定メタルモノノ外抵当権ニ関スル規定ヲ準用ス

【参照】